未来への不安  患者さんへのインタビュー

執筆者 | 10月 9, 2016

●受療者 : 川村賢一さん (東京都杉並区在住)
○インタビュア : タオ療法臨床スタッフ

○川村さんは、かなり以前から大変辛い症状があったとのことでしたが、いつごろから 、またどんな状態だったのでしょうか?
●もともと虚弱体質で、特に消化機能が弱かったのです。
また、二十数年前、仕事など(仕事以外でも、興味のあることはとことんやりたい方ですので)で無理を続けてしまい、とうとう体を壊してしまいました。

その時は消化機能が完全に止まって、三分粥を食べても消化しない状態が半年も続いて、何を食べても具合が悪くなり、起きていられなくなりまして・・・。
まっとうな社会生活が出来ない、仕事もプライベートも絶望、八方塞がりで、もう先行き真っ暗という感じでした・・・。

私の仕事は建築設計で、大きなお金に関わる仕事が多く、当然責任も重く、それと、常に独創性の追求という果てしない重圧があり、心身共に非常にきつい仕事の連続でした 。

一方で、頑張れば大きな達成感があったので、気がつかないうちに無理を重ねてしまったのだと思います。元々臆病なのに行動力があるので、一方でハンドブレーキを引きながら、がんがんアクセルを踏んでいる状態だと、ある人に言われました。

○それは大変、辛かったですね・・・。
●はい。それで、その時は不本意ながら競争から降りざるを得ませんでしたが、それからは、少しずつ薄皮をはぐように症状が和らいできて、生きることが、だんだん楽になってきました。
やっと最近その不本意さは薄らいだように思います。競争から降りてよかったのだな、と。自分らしく生きたいと思うようになりました。

○はい、何だか嬉しいですね・・・。
タオ療法を受ける前は、どのような療法を受けられていたのですか?
●3つの病院で精密検査を受けましたが、結局、原因は解らずで、病名もつきませんでした。
ワラをもつかむ思いで、催眠療法を受けながら、自力訓練法を習い、自分の心と体のバランスを崩していたことに気がついて、少し、落ち着いてきて・・・。
そのころ、新聞等で心身症という言葉を聞くようになって、もしかして自分もそれかなぁ、と。そのあと、呼吸法(気功)の道場に10年通い、身体が緩む、とは、どういうことかが分かり、夜の寝付きが良くなりました。
ただ、仕事で疲れが溜まった時とかに、持病の腰痛が出てきたり、消化器系の機能低下は相変わらず続いていました。

○それでタオ療法を、受講生でもある奥さんの典子さんから紹介された訳ですね。
●はい。奥さんが強く奨めるので、じゃ受けてみようか、と。

○受けられてタオ療法はいかがでしたでしょうか?
●ツボを圧してもらった時、今まで体験したことない痛みを伴った強い響きの感覚に、 びっくりしましたね。“ウゥ~効く~~!”と、正直、逃げ出したい気持ちもありました。でも、何回か受けている内に、響きが“イタキモチいい”感覚に変わってきて、その内、身体がだんだん楽になってきました。

○タオ療法を受け続けて二年半になるとのことですが、最近はどんな状態でしょうか?
●以前は忙しくなると持病の腰痛が出ましたが、ここ半年以上は忙しい時でも気になりません。ただ消化器系の方は、まだ、必ずしも良くなった実感はありません。でも、酷かった頃は何ヶ月も下痢止めを飲んでも駄目だったのに、今は整腸剤だけですから、ありがたいことです。

それと、ここ10年は全体的に落ち着いてはいるんですが、少々調子を崩してなかなか戻らず、ちょっと不安になった時がありました。
タオ療法を続けている内に、ある時の治療を境に劇的に消化器系が楽になり、未来へ希望が見えたように思います。精神面と消化器の不調の因果関係をよく言われますが、自分では明確な自覚はありません。ただ、気がつくと、不安が薄らいでいて、なんとかなると思えるようになっています。

○何だか、川村さんの明るい未来が予感されるのですが、どうでしょう。
●そうですね、何とか生きてこられたと言う想いがあります。
そして、今やっと、“これなら未来も大丈夫だろう”と、肯定的に思えるようになりました。