イスラエルの少年の話し

執筆者 | 9月 2, 2015

昨日、寝しなに《3つの願い~パレスチナとイスラエルの子供達〜さ・え・ら書房》のページを読んだ。
パレスチナとイスラエルのこどもたち数十人に著者のカナダ人、デボラ・エリスがインタビューし、一冊の本にまとめた本だ。
その中で、イスラエルの少年の話しがよかった。シェアしたくなったので引用させていただきます。できたら読んでいただきたい。。
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おれは、今、高校一年。すきな教科は体育。すきなことは、友達と一緒に喫茶店なんかで話すことかな。

ユダヤ人としてイスラエルにいるってことは、ほかの国の子どもより、早く大人になるってことだよ。

おれたちは早々と現実に直面させられる。とにかく、その現実に対処しなくちゃならないからさ。

前に二年間、カリフォルニアのパロ・アルトで暮らしていたことがる。そこで気づいたんだ。
その時、一緒だった子たちと、ここの子たちとの大きな違いにね。あっちじゃ、世界のことなんか何にも知らなくたって暮らしていける。
でも、ここじゃ、そうはいかない。おれたちが、好んでそうしてるわけじゃなくて、それがおれたちの現実なんだ。
ここで起こっている紛争が、おれたちをイヤでも、世界にかかわらせるんだ。
以前は、パレスチナの子供達と一緒に美術の授業を受けていたよ。十一歳のころ。なんてことはなかった。
パレスチナの子供達だって、絵を描いたりする、ただの子どもだよ、。おれたちと、ちっとも変わりゃしない。
べつにパレスチナ人、イスラエル人だからって、けんかすることもなかった。おれたち、絵なんか描くふつうのこどもだったよ。
自爆やなんかの爆弾も、べつに怖いとは思わないね。おれの行動は、前と変わんない。
家に閉じこもって暮らしているような人たちもいるけど、そんなことしても、よけい恐ろしくなるだけさ。
おれは、そんな、ばか、じゃない。警戒はするけど、人生までストップさえしようと思わないね。
それに、警官や兵士があちこちで見張っているじゃないか。おれも、時々、呼び止められて、バッグの中、を調べられたりするよ。
おれだけじゃない。だれかれ、つかまえて、調べてる。たいてい建物には警備員がいるしね。
たった一ぱいコーヒー飲むにも、ボディーチェックされたり、金属探知機で調べられたり、これじゃ、一日だって忘れられることなんかできないしさ、
自分がどこにすんでて、ここで何が起こってるのかをね。
十八歳になったら軍隊に入る。三年間。これは法律だ。
イスラエル政府のやってることが気に入らないからといって、軍に入るのを拒否する者もいるけど、おれは兵役拒否はしない。
政府のやってることを全部に賛成ってわけじゃないけどね。三年間おれを利用するわけだ。でも、おれだって軍隊を利用する。
その三年間から、おれは得られるだけのものを得てやろうと思うんだ。
もし軍隊で、おれの嫌なことを命ぜられたとする。つまり、正しくないと思うことをね。その時は、その命令を拒否する。
市民を守ることは大事だよ。つまり、おれの言ってるのは、パレスチナ人の市民を守ることだ。おれは、イスラエル軍の中の良心の声になりたい。
ほかの兵士たちがパレスチナ人を虐待しないように。それがおれの役目になると思う。
もし、おれが、軍隊に入るのを拒否することになったら?
軍法会議にかけられるだろうね。十中八九、おれは刑務所行きだ、。
もし、精神病だって、判断されれば、兵役はまぬがれるけど、そうなっなったら、絶対に職は得られない。
そして、もし、兵役拒否で刑務所なんかに入ったとしたら、出て来ても、就職は無理だ。
だけど、こんなことはどうでもいい。おれは、兵役を拒否しないんだから。
おれにとっちゃ、そんな方法は安易すぎる。問題から逃げてるだけさ、。
女の子だったら、もっと楽だ。軍隊に入りたくなければ、その変わりに奉仕活動をやればいいんだから。
ものごとを説明するのに、かんたんに神を持ち出すやつらもいる。
「これは神が望んでおられることだ。」
「神がこの戦争を戦うよう命ぜられた」
「神がこの者たちを殺せとおっしゃっている」
「神はわれわれの味方だ。」
まったく簡単なもんだよ。そんなふうに
「私のやっていることに、わたしは責任がありません。」
なんて言えたらね。
もし、何かをするって決めたら、その結果には自分が責任を持つべきだろ。
神に押しつけるんじゃなくて。
おれは、ユダヤ人入植者が大きらいだ。テロリストより、憎んでいるくらいだ。
入植者は、自分たちは、パレスチナ人より、人間として価値があるって思っている。
人の土地から持ち主をおしのけて、取り上げることができると思っているんだ。
そいつらが、すべてを悪化させるんだ。
おれは、イスラエルがパレスチナ人に自分達の国を建国させない限り、この状況は抜け出せないと思う。
それが平和になるただ一つの方法だ。自分たちが欲しいものを手にいれたければ、少しは手放すこともしなくちゃ。
おれたちイスラエル人もパレスチナ人も、ここパレスチナの地にいるし、どちらも出ていくつもりはないんだから。