一つのこころがあるだけ

執筆者 | 7月 30, 2014

広島で原爆を体験した子どもたちが書いた作文をもとに編集され、
いわさきちひろさんが挿絵を描いた『わたしがちいさかったときに』という
本があります。この作文を書いた子どもたちの多くも、いたましいことに
まもなく放射能障害で亡くなられたそうです。

私は、父が読書感想文用に買ってくれたこの本を、小学5年生の夏休みに
読みました。ものすごい集中力で一気に読み、そのあと泣いて泣いて、
泣きつづけたことを覚えています。ショックが大きすぎてトラウマのように
なってしまったのか、その後読み返すこともできなくなりました。(感想文も
書けなかった、、)

ですが、この本は、いまでも私の心の中の大事な場所に存在しています。

痛すぎて目をそらしたいこと。
自分ひとりで受けとめるには、あまりにもつらいこと。
悲しくてやりきれないことが書かれているとわかっているのに、なぜ人は、
このような本を読むのでしょうか?

それは、人には、人の痛みを分かち合いたいというこころがあるからでは
ないかと思います。生まれたときからあるこころ、そして大人になっても
あるこころ。

ですが、「その心だけじゃ、世の中は渡って行けないんだよ!」と言わんばかりに
行き先のわからない特急列車に乗って危ない橋を渡っているのが、現代人
なのかもしれません。

来年の夏、タオサンガは、日本から出発しヨーロッパ、中東へ、戦争や災害で
傷ついた土地で祈りを捧げる巡礼キャラバンをスタートします。
わたしたちは無力かもしれません。ですが、無力だからなにもできない、という
ことではないのかもしれません。

この巡礼キャラバンにひとりでも多くの賛同者を募集しています。
賛同いただける方は、連絡先:taosanghatenso@ezweb.ne.jp まで。