痛みについて

執筆者 | 6月 24, 2013

以前、勤めていた職場(札幌)の関係で、一年の半分を地方の田舎で
過ごすことがありました。札幌から毎日通える距離ではないところです。

はじめの年は、職場の上司や同僚とともに、現地の旅館にお世話に
なりました。
それは、女性が私ひとりだったことも理由ですが、「旅館の食事が、、」と
言い訳して、次の年は半年間アパートを借りることにしました(確かに、
その旅館の食事は ひどかった!おかずのほとんどすべてがスーパーのお惣菜。
揚げ物が多く野菜が極端に少ない。夕食が恐怖の時間になっていきました)。

田舎の夜は、静かでした、、。アパートにはテレビもない。知り合いもいない。
読書ばかりでは、さすがに飽きてくる、、(このころお念仏に出会っていたら
なー!)。

ということで私は、週末戻る札幌で「健康」に関する本を数冊購入しました。
この機会に実践してみようと思ったのです。
ひとつはマッサージ。もうひとつは、丹田式呼吸法。
マッサージは、もう痛くて痛くて、、。でも、この痛さが大事だと本に
書いてあるため、泣きながら真面目に続けました、、。
そして 丹田式呼吸法(の練習)も真面目に続けました。

ところがしばらくすると、毎朝半覚醒時に、腰に激痛が起こるように
なりました。激痛というのは、まさにこのことだというくらいの痛みです。
思わず唸り声を出して、少しずつ動き、毎朝泣きながら起き上がるのです。
ここは間違いなく地獄の3丁目だ!と叫びたいくらいでした。

突然始まったこの腰痛の原因が、私には、まったくわかりませんでした。
なぜ、痛みが起こるのが決まって朝の半覚醒時なのか(痛みは日中や夜には
起こらない)。
いままで経験したことのない痛みは深刻な「病気」を予感させました。
そしてより一層マッサージと呼吸法に励みました。
なのに、激痛はおさまるどころか、私の努力をあざ笑うかのように増して
いくのでした・・・。

これが毎朝続くのなら、いつか生きる気持ちの折れる日がくるだろう。
その日もそう遠くない気がする・・・
いや、明日の朝だって耐えられる自信はない・・・
鳥のさえずりに微笑む朝とは一生無縁だ・・・

ですが、不思議なことに半年の田舎生活を終え札幌勤務に戻ると、
腰の激痛はきれいさっぱり起こらなくなりました。
あれは、夢だったのかしら?と思うほどの変化でした。

私は、ようやくここで初めて原因は単なる「肉体」にあったのではない、
ということに思い至りました。

気づくのが遅すぎだ、と私は思いました。
人は、自分のこととなるとわからないものだ、とも思いました。

田舎での勤務は、ある意味逃げ場がまったくないものでした。
無神経な上司もいました。
私は職場では極端に無口でした(笑うことあるんですか?と
聞かれたこともある)が、心では様々なことを感じていたのでしょう。

でも、誰にも何も言えませんでした。
たぶん、自分自身にも(内心でも)言え
なかったような気がします。

あの激しい痛みは何だったのか、と時々思い出します。
いまでも何か、大切なことを教えてくれているような気がするのです。

さて当時、札幌の本屋さんで田舎で読む本を探していた時のことです。
平台に積み重なっていた一冊を手に取りました。
遠藤りょうきゅう師の『タオ、気のからだを癒す』でした。
それは、タオ指圧を学び始める3年前のことでした。

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