試練はプレゼント

執筆者 | 9月 24, 2013

一人暮らしをしていた叔母が「老人施設」に入所しました。本人にとっても
突然のことでした。

そして、可愛がっていた4匹の猫たちが一軒家に残されました。

近所の方たちは、あっさりと「ぜんぶ保健所に連れてけばいっしょ」と言いました。
最近では私の住む町内会でも、飼い主が病気などで一人暮らしができなくなり、
犬や猫の行き場がなく困っている人がいるという話を聞いたばかりでした。

まずは、中学や高校のときの同級生で、話を聞いてくれそうな人に電話をし、
会ってくれそうな人には会いに行き、事情を話しました。
農家の親戚からは「この忙しい時期に、それどころじゃねーわ」とすぱっと話を
切られたり、犬がいるし、と断られることも、、。「いやー、うちにもうすでに
猫8匹いるのさ、、」という人もいました。無理もありません。みんな、それぞれ
の事情があるのですから。しかも4匹の猫は全員成猫(しかもそのうちの二匹は
12歳以上)です。
子猫であれば、その可愛らしさに思わず同情もするかもしれませんが、4匹とも
何かしらの不調も抱え、こちらとしても「何の問題もありませんよ」と言うわけにも
いきません。

途方にくれました。そこで、時々送られてくる動物を保護している大阪のNPO法人
の会報に、飼い主が飼えなくなったペットを一生面倒みてくれる方法があった
ことを思い出し、問い合わせてみました。
当然ながら、事はそんなに簡単ではなく、お金(一匹につき60万円)さえ出せば
どうにかなるものでもありませんでした。しかも、引き取ってくれる場合には、
こちらから飛行機にのせて連れて行かなくてはならないのです。
ですが、親身に相談にのってくれ、アドバイスしていただきました。
それだけでもありがたかったです。
猫の画像を送って、ポスターを作っていただきました。それを、近所のお店などに
貼ってもらうようお願いしてまわりました。
ですが、ポスターの反応はまったくありませんでした。

叔母の家は買い手が決まりました。
もう時間があまりありません。
「家がなくなったら野良になって、えさ探して歩いてどっか行くから心配ない」と
言われましたが、北海道の冬は野良猫にはあまりに過酷です。
施設にいる叔母に面会に行くと、「猫のこと頼むね」と涙を流します。
「わかったよ、心配しないで」と答える私でしたが、、。

4匹のうち二匹を引き取ることにしました。もともとわが家には一匹の猫がいる
ので、仲良くできるのか心配は尽きません。そして、まだ引き取り手のない2匹
の猫のことを思うと、熟睡もできない日が続きました。

ですが、ある日私のこころにある思いが湧き上がりました。
「如来さまがすべてのことを見通し、見守ってくれているのだ!」
だから、まだ見ぬ結果を悲観するのでなく、とにかくいまは最善を尽くせば
いいのだと。

先に書いたNPO法人の一匹60万円のウェイティングリストに二匹を入れてもらい、
とにかく声をかけれそうな人にはお願いしました。それしかできなかったのです。

それでも一向に残された二匹の里親は決まりませんでした。何の手応えもなく
時間だけが無駄に過ぎていっているような気がしたある日、、。

これまで、何度お願いしても「絶対だめ!」といっていた親戚の方が、「いいよ」と
言ってくれたのです。信じられませんでした。
何度も猫たちに、よかったねと声をかけました。