痛みの先にあるものとは?

皆さんは、『ある無名兵士の詩』(クレドの祈り)をご存知ですか?
讃美歌にもなっているそうですが、元の詩は南北戦争の時にケガをした南軍の1人の兵士が病院の壁に書いたと言われています。
以下に紹介させていただきます。
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『ある無名兵士の詩』
 大きなことを成し遂げるために
 力を与えて欲しいと神に求めたのに
 謙虚さを学ぶようにと 弱さを授かった
 偉大なことができるように健康を求めたのに
 より良きことをするようにと 病気をたまわった
 幸せになろうと富を求めたのに
 賢明であるようにと 貧困を授かった
 世の人々の賞賛を得ようとして成功を求めたのに
 得意にならないようにと 失敗を授かった
 人生を楽しもうとして あらゆるものを求めたのに
 あらゆることを喜べるようにと 命を授かった
 求められたものはひとつとして与えられなかったが
 願いはすべて聞き届けられた

 神の意にそわぬものであるにもかかわらず
 心の中に言い表せない祈りはすべて叶えられた
 私はあらゆる人の中で 最も豊かに祝福されたのだ
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私は初めてこの詩を読んだ時に、なんともいえず、わかったようなわからないような、
それでも何か全て受け入れられているような、不思議な感覚になりました。
生きている中で、苦しいこと、辛いこと、悲しいことたくさんありますが、
全ては私たちの言葉にならない願いを叶えるためにあることなのかもしれません。
愛を体験したいと願う人に、愛が与えられるわけではなく、
愛されないという経験、痛みがあるからこそ、愛を実感することができるのかもしれません。
そして、人に与えることを通して自分の内側にある愛、大いなる存在からの愛に気づけるのかもしれません。
たとえトラウマさえも、自分の深い願いを叶えるのに一番ふさわしいトラウマを与えてくれる環境や親を選んで生まれてくるのかもしれません。
そして、この詩を読んだ時に思い出したことがありました。
それは、炎王光という宇宙大霊のはたらきであり、私たちの煩悩やカルマを焼いてくれる光明です。
カルマやエゴで私たちが苦しみを感じているときは、
炎王光でカルマが焼かれているのだと教えていただいたことがあります。
その話を聞いたときに、どんなに辛くて苦しいと思っていても、一人孤独に戦っていると思っても、
そこには大いなる存在は一緒にいてくださっているのだと感じました。
宇宙大霊は、カルマやエゴが悪いものだから、またはあなたが悪い人だから、悪いことをしたからではなく、苦しみから救うために焼いてくださっているのです。
その時、宇宙大霊とあなたという相対はなく、共に苦しみ悲しまれているのです。
私たちはどれほど幸福を願われているか、人間の心では計り知れないほどの深い無条件の慈愛で見守られているのです。
自分の痛みやネガティブな気持ちに向き合うには、勇気や覚悟が必要です。
ただ一人、そこに向き合う時、少し感じてみて欲しいのです。
あなたの全てを受け入れ、切ないほどの願いを持って愛とユーモアで見守ってくださっている存在があなたと共にいるということを。
痛みの奥には、あなたの深い願いという宝物があります。
誰よりもあなたに幸福になって欲しいとあなたの存在全てを愛し引き受けてくださっている大いなる存在との出会いもあるかもしれません。
今までの苦しみや痛みは、あなたの願いを叶えるための道標となり、内なる神・佛に出会うための灯火になってくれるのです。
痛みや苦しみがあるのは、あなたが世界の犠牲者だからではなく、
自分の願いに生き、人生を創造して可能性を開いていく力があるということ、
そして、もっとも豊に祝福されている存在であるということを教えてくれているのです。
一見するとありがたくないネガティブなことも、深く広く豊かな世界の入り口なのだと感じます。
この詩は、私たちの人生における苦しみや挫折が、実は私たちの真の願いを叶えるための道標であることを教えてくれます。苦しみは、私たちがより深く、自分らしく生きるための贈り物であり、その中に私たちの真の幸福と豊かさが隠されているのです。
記:奈良 晃命(なら あみ)

 

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