「南無阿弥陀佛」。この一言に、千年前の人々が未来への希望を託しました。
戦乱や疫病、飢饉など、困難だらけの時代でも、阿弥陀如来を信じることで浄土に往生できると信じられていました。
修行ができない、お金もない──そんな人々にとって、この祈りはまさに心の救いでした。辛い「今」を生きる強い支えとなり、希望の光を灯していたのではないかと思います。
エゴと祈り
では、現代はどうでしょうか。物質的に満たされ、基本的な生存が守られているにもかかわらず、不安や孤独を感じる人は増えています。私たちが生きる社会はエゴを刺激し、心の平穏を奪っています。
エゴの苦しみは、どれだけ満たそうとしても終わりがありません。
本来、人間は他者を喜ばせることで真の満足を得られる存在です。他者の幸福を祈る利他の心は、人間存在を超えた仏や神とのつながりを生み出し、深い喜びをもたらします。
しかし「まず自分を満たしてから」という考え方が広がる中、利他行を実践することは容易ではありません。義務感や自己犠牲では、心からの喜びを得るのは難しいのです。
私自身、その気持ちもよくわかります。
では、エゴの強い人は救われないのでしょうか?
一人の念仏が一切に!
浄土宗よりも以前に始まった、「融通念仏宗」という宗派があります。
融通念仏の開祖・良忍上人の夢に如来さまが顕れ、次のメッセージを伝えられたそうです。
「一人が称える念仏が、他のすべての人々に功徳を及ぼし、一切の人々の念仏は一人の功徳となる。
「南無阿弥陀仏」と称える一行は、ほかのすべての行(万行)に通じ、万行はこの一行におさまるため、その功徳は広大となる。 念仏を唱和することにより、阿弥陀仏の救済(本願力)と、自分が称えた念仏とが互いに融通しあい、この世に喜びあふれる楽土を築く。」 (「一人一切人(いちにんいっさいにん) 一切人一人 |
この教えを知り、私は改めて、何も持っていなくても、病気や貧困など、どんな境遇の人であっても、人は利他行ができることを再認識しました。祈る行為そのものが他者を救う力を持つのだと感じました。
祈りは届く
遠方から時折訪れる患者さんの施術中、私は「祈りは目に見えない存在に届いている」と実感することがありました。その方は「自分も救われたい。でもどれだけ念仏をしても如来を感じられない」と嘆いていました。
最近はお念仏をしていないと話しており、私は残念に思いました。それでも、私は施術の時、何かはわからないのですが、彼を見守る存在を感じました。
たとえ声明の時に、自分が感じていてもいなくても、祈りは如来さま・菩薩様方に通じているのだと実感しました。
また、私自身も祈りの中で涙することがあります。それは特別に集中した時ではなく、「自分なんてどうしようもない。こんな自分が祈ったところで仕方ない」と思っているような時でした。
それでも祈りの中で何かが心に触れた瞬間、涙が溢れることが何度となくありました。
何も持たない人、エゴだらけの人でも、祈ることで自分や他者を救える。どんな最低最悪な自分であっても、他のためにできることがある。それは如来の恩寵そのものであり、救いそのものだと感じます。
祈りのメロディが生む奇跡
私たちは、現在「希望の火」声明として、南無阿弥陀佛だけでなく、他の宗派・宗教の様々なマントラも同じメロディで唱えます。すると、宗教が異なっても、国が違っていても同時に同じメロディで唱えることができるのです。
「希望の火」声明で他の宗教・宗派のマントラを唱えると、何か霊的な存在が喜んでいるように感じるのです。
南無阿弥陀佛が功徳をもたらし、お浄土を築くように、様々な宗教・宗派の人も一緒に祈ることで、その世界はさらに多重層的に広がり、 心に温かい光を灯し、世界をより深く・豊かにしていくように感じます。
希望の火声明のCDはセンターで無料配布しており、オンラインで希望の火のライブ配信も行っています。「聴いているだけで涙が出た」「よく眠れるようになった」など多くの感想をいただきます。
もっと深く祈りの響きを感じたい方のために、ワークショップも開催中です。あなたの心身にどんな変化が起こるのか・・・?
祈りの中で灯る小さな火が、やがて大きな希望の火となりますように… |
記:奈良晃命
ワークショップのご案内
《HOPEワークショップ 氣と心のがっこう》
驚きのワークショップです。「氣」のパワーを実際に体感できます。
「氣」は、あなたの身体に、あなたの人生に、あなたの運命に影響する!希望の火はそれらを好転させます!
「希望の火」声明も体験します!興味を持たれた方はご参加ください。
*タオ指圧クラス参加希望の方は、まずこのワークショップにご参加ください。
<京都>
日 時: 2025 年 1 月 18 日(土)13:00 ~ 16:00
場 所:京都タオサンガセンター
*20分前より受付開始します。
<東京>
日 時:2025 年 1月 26 日(日) 14 : 00 ~ 17 : 00
場 所:東京タオサンガセンター
*20分前より受付開始します。
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参加費:3,000 円
持ち物:
・子どものような素直な心(できればユーモアの心も)
・動きやすい服装、手ぬぐい または タオル
・靴下のご着用をお願いしております
【ワークショップ・施術のお問い合わせ・お申込】
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