AIと感情:自由への旅路

Serene Japanese Garden

こんにちは、タオ療法の茂木謙知です。

秋の気配が感じられる季節になりましたね。

木々の葉が色づき始め、空気も少しずつ冷たくなってきました。

みなさん、体調を崩されていませんか?

季節の変わり目は体調管理に特に気を付けましょう。

今回は、最近話題のAIと私たちの感情について、そして驚くべきことに「過去を変える力」について、お話ししたいと思います。一見関係なさそうな要素ですが、実はこれらは深く結びついているのです。

AIの進化と私たちの脳

今年に入って、AIの発達がすさまじいスピードで進んでいますね。ChatGPTやMidjourney、Stable Diffusionなど、様々なAIツールが日常生活に浸透してきています。皆さんは使ったことがありますか?

実は、私たちの大脳もAIと似たところがあるんです。過去の記録を参照して、「過去はこうだった」と示す役割を果たしています。例えば、「この香りは祖母の家を思い出させる」とか、「この音楽を聴くと高校時代を思い出す」といった具合です。

しかし、ここで重要な違いがあります。AIは過去のデータを変更することはできませんが、人間の脳は「過去の解釈」を変えることができるのです。これが「過去ほど変えられるものはない」という驚くべき真理につながります。

過去を変える力

「過去は変えられない」と多くの人は考えています。確かに、起こった出来事そのものを変えることはできません。しかし、その出来事に対する解釈や意味づけは、いつでも変えることができるのです。

例えば、学生時代に失敗した経験を思い出してみてください。当時は「恥ずかしい」「つらい」と感じたかもしれません。しかし今、その経験を「大切な学びの機会だった」「あの失敗があったからこそ今の自分がある」と解釈し直すことができるのです。

これは単なる気休めや自己暗示ではありません。脳科学の研究によると、記憶を思い出すたびに、その記憶は再構成されるのです。つまり、過去の出来事を新しい視点で解釈し直すことで、実際にその記憶に関連する脳の神経回路が変化するのです。

感情と体の関係

この「過去を変える力」は、私たちの感情と密接に関係しています。先ほど述べたように、私たちは様々な感情を体のそれぞれの場所で感じています。例えば:

– ストレスで痛くなるのは胃
– ハッピーなときにドキドキするのは心臓
– 悲しいときに痛くなるのは胸の奥
– 納得感があるのはハラ
– 恋したときにキュン!とするのは胸

これらの感覚は、過去の経験と現在の解釈が組み合わさって生まれています。過去の解釈を変えることで、これらの感覚も変化する可能性があるのです。

三次元・四次元・五次元の世界

最近僕が個人的に出会った説明で秀逸だと思ったのが、これを「三次元・四次元・五次元」という概念で説明します。

– 三次元 = からだ(見える世界)
– 四次元 = こころ(見えない世界)
– 五次元 = いのち(ひとつの世界)

私たちの体は「三次元」の物質的な世界に属し、感情や思考は「四次元」の目に見えない世界に属しています。そして、これらすべてを包括する「五次元」の世界、つまり「いのち」や「ひかり」の世界があるのです。

過去を変える力は、この四次元と五次元の世界で働きます。三次元の物理的な出来事は変えられなくても、四次元の解釈や意味づけ、そして五次元のより高い視点から過去を見直すことで、私たちの現在と未来を大きく変えることができるのです。

大脳とAI:類似点と相違点

AIは過去のデータを学習し、そのパターンを基に新しい情報を生成したり判断したりします。例えば、多くの猫の画像を学習したAIは、新しい猫の画像を見てそれが猫だと判断できるようになります。

同様に、私たちの大脳も過去の経験を記憶し、それを基に現在の状況を判断します。「この状況は過去にこういう結果をもたらした」という記憶を基に、現在の行動を決定するのです。

しかし、大きな違いがあります。AIは与えられたデータの範囲内でしか判断できませんが、人間の心(四次元)と魂(五次元)は、過去の経験を超えた創造的な思考や直感を生み出すことができるのです。さらに、人間は過去の解釈を変えることで、未来の可能性を広げることができます。

感情をメッセージとして受け取る

松任谷由実さんの歌にもあるように、♫ 目に映るすべてのものはメッセージ ♫ 。そして、あなたが見るもの感じる感情もいのちからのメッセージなのです。

例えば「怒り」という感情を考えてみましょう。

三次元(物質・見えるもの)的な見方では、怒りは単に嫌なことに対する反応に過ぎません。誰かが自分の気に入らないことをしたから怒る、というような単純な図式です。

しかし、五次元(いのち・すべてある世界)的な視点で見ると、怒りは「本来こうであるはず」という理想と現実のギャップを教えてくれるメッセージかもしれません。

ここで、自分に(いのち・すべてある世界に繋がりながら)こんな質問をしてみるのです:

1. 「何があるはずなのにないと思っているの?」
2. 「そのあるはずのものを現実に作り出すには何が必要で、何を手放す必要があるの?」
3. 「過去のどの経験が、この感情を引き起こしているの?」
4. 「その過去の経験を、今の視点で見直すとどう解釈できる?」

こう問いかけてみると、怒りの感情の奥にある本当の願いや理想が見えてくるかもしれません。そして、過去の経験を新たな視点で解釈し直すことで、現在の感情や行動パターンを変えることができるのです。

氣の体感を通じて

こういった感情やイメージを「氣の体感」として感じることができます。それぞれの感情やイメージには、独特の「氣の体感」があるのです。

例えば、怒りを感じるときの氣の体感は、胸が熱くなったり、こぶしを握りしめたくなったりするかもしれません。一方で、喜びを感じるときは、体が軽くなったような感覚や、胸が広がるような感覚があるでしょう。

これらの氣の体感に注意を向けることで、「自分が本当は何を望んでいたのか?」「どんな世界を作りたかったのか?」といった、より深い洞察を得ることができるのです。そして、その洞察を通じて、過去の経験を新たな視点で捉え直すことができるのです。

興味のある方は、東京や京都で開催している「氣とこころのがっこう」にぜひ参加してみてください。実際に氣の体感を経験し、自分の感情とより深くつながる方法を学ぶことができます。

氣と心のがっこう・体験ワークショップ・イベント / 2024年秋

AIと感情:新しい視点

AIの発達は、私たちに感情の本質について考える新しい視点を提供してくれています。

AIは確かに人間のような感情を持っていません。しかし、人間の感情を模倣することはできます。例えば、テキストの感情分析や、感情を込めた文章の生成などです。

これは逆説的に、人間の感情の特殊性を浮き彫りにしています。AIが模倣できる「感情」と、私たち人間が実際に体験している「感情」の間には、大きな隔たりがあるのです。

その隔たりこそが、私たちの「いのち」や「ひかり」、つまり五次元の世界とつながる部分なのかもしれません。AIには単なるデータや計算結果でしかない感情が、私たち人間にとっては深い意味を持ち、人生の指針となり得るのです。そして、その感情を通じて過去を再解釈し、未来を変える力を持っているのです。

自由への旅路

最後に伝えたいのは、「自由になりましょう!」ということです。

ここでいう「自由」とは、大脳やAIのような過去のパターンに縛られない状態のことです。過去の経験や解釈に縛られず、常に新しい視点で物事を見る自由。そして、その新しい視点で過去を再解釈し、未来を変える自由です。

「五次元から物事を見るのが正しいことで、三次元から見ることは間違っている」なんてことではありません。良い・悪い、正・誤、善・悪、清・濁、敵・味方、などの二項対立のどちらか一方を掴んでしまったら、それはもう執着です。

人生は自由への旅路だと僕は考えています。すべての思い込みや執着から自由になること。そうすることで、本当の自分の命(いのち)に気づき、選択し、それに向かって生きられるようになるのです。

ひかりにつながることも、大脳のことを知るのも、感情について知ることも、そしてAIについて学ぶことも、この旅路の道標となり得るのです。そして、「過去ほど変えられるものはない」という真理を理解し、実践することが、この旅路の大きな一歩となるのです。

まとめ

AIの発達は、私たちに多くの便利さをもたらす一方で、人間とは何か、感情とは何かを考えさせてくれます。私たちの感情は、単なる生理的反応や過去の経験の再現ではありません。それは、私たちの内なる声であり、より良い人生、より良い世界への道しるべなのです。

そして、その感情を通じて過去を再解釈し、未来を変える力を持っているのが、私たち人間なのです。「過去ほど変えられるものはない」という真理を胸に、常に新しい視点で自分自身と世界を見つめ直す。それが、真の自由への道なのです。

タオ療法を通じて、この内なる声に耳を傾け、氣の体感を通じてより深く自分自身とつながることができます。そうすることで、AIには真似できない、真に人間らしい生き方、創造的で自由な人生を歩むことができるのです。

みなさんの人生は、どこに向かっていますか? 一緒に、自由への旅を楽しみましょう。そして、過去を新たな視点で見つめ直し、より豊かな未来を創造していきましょう。

健やかな日々を過ごせますように。

タオ療法 臨床家
茂木謙知

 

*(注)ここでいう三・四・五次元は「こういう風な世界の説明の仕方もある」という例え話で、厳密で科学的なものではありません

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