私のヨガのクラスの生徒さんで、10年来来られていた方が突然に来なくなりました。
とても気になりましたので、彼女の友人に様子を聞いてみました。
その話によりますと、彼女はどうも体の具合が随分悪く、おまけに精神的にもかなり参っているようだ、とのことでした。
実は彼女は6年前に乳がんの手術を受けていました。術後はずっと順調のはずでした。
ところが、つい数ヶ月前に今度は脳腫瘍が見つかり、また手術を受けたのでした。
そしてこれも術後の経過は良さそうにみえたのですが、何故かてんかんの発作が出るようになったそうです。
しかし、そのことについての病院側の対応はというと、
「静かにしていろ。」
「働くな。」
「運動も控えたほうがいい。」
「そうしていれば発作もよくなってゆくかもしれない。」
「手術は成功した。」
「抗がん剤治療も無事に終わった。」
「後は我われにはなすすべはありません・・・」
こういうわけで、彼女はすっかり落ち込んでいたのでした。
私は彼女に会いました。
そして、患者さんの最善を願う気持ち(タオ心)をもって施す、タオ療法のことを詳しく話しました。
彼女は真剣に聞いていました。
それから答えました。
「この先どうなるかわからないわ。明日にも死ぬかもしれない。もう私には失うものは何もない。治療を受けてみます。あなたの話を伺って、なんだか今までは人間ではなくなってしまったように感じていましたが、人間に戻ったような気がします。」
2度の治療を受けたあと、彼女はこの数ヶ月にはありえなかったほどの熟睡ができたそうです。そして気持ちも落ち着いてきました。ここ2週間、発作がおさまっています。
そして、ヨガのクラスにも戻ってきました。タオ療法は今後も続けたいと言っています。
彼女に希望が出てきたようです。