2015年8月、我々アースキャラバンは、「広島の原爆の残り火」をパレスチナに運ぶという壮大な使命を胸に、初めて現地を訪れました。その後、2018年まで毎夏パレスチナを訪れることになった我々の旅路は、まさに冒険そのものでした!
ベングリオン空港の緊張感
旅の始まりは、イスラエルのベングリオン空港。空港の厳しいセキュリティを通過できるかどうかという不安から、緊張はピークに達しました。中東の現状について無知だった私は、映画の中にいるような、どこか現実味を感じられない浮遊感の中にいました。
歴史の息吹と分離壁の現実
パレスチナに到着し、ベツレヘムやエルサレム旧市街の、歴史を感じさせる石造りの建物や、何千年もかけて表面がなめらかになった石畳の道に、心を奪われました。
特に夜は幻想的な美しさを放ちます。
一方で、旧市街を巡回するイスラエル兵士の姿、高さ7メートル以上もあるコンクリートの分離壁が続く風景、また要所要所に厳然と存在する検問所。
現実の厳しさを突きつけられました。
目の前の悲劇、そして人々の強さ
パレスチナで聞いた話は、どれも胸が痛みました。
子どもを些細なことで逮捕された母親、オリーブの木を一夜にして失った農家の男性、家を何度も破壊された家族、羊をイスラエルの兵士に追われて失った羊飼い、水源を占められ高い料金で水を買わざるを得ない人々、税金を払っているのに収集されないゴミの山…。それらの話に強い憤りを覚えました。
支援活動家の勇気と信念
イスラエル人でありながら、虐げられているパレスチナ人を、支援する活動家たちの話も印象的でした。どれほどのプレッシャーの中で、彼らが活動しているか、、。
彼らの勇気と信念には、心からの敬意を抱きました。
子どもたちの笑顔とパレスチナの温かさ
特に印象的だったのは、パレスチナの子どもたちの笑顔でした。その溌剌とした姿は、どこか懐かしさを感じさせるものでした。
人々は優しく、前向きであり、どこにいっても料理がとても美味しかったです。
心の柔軟さと明るさ、静かなたたずまいを持つかれらとの出会いは、忘れられないものとなりました。
タオ指圧で感じた心の傷
アースキャラバンのメンバーには、タオ指圧を学んでいる者が多く、パレスチナでも多くの人々に施術を行いました。
彼らがどれほど傷ついているのか、どれほどのストレスの中で生きているのかを強く感じました。
希望への変換は可能か?
パレスチナ人もイスラエル人も、日本人も、世界中の人々が心に傷やトラウマを抱えています。
それを、希望に変えることはできるのだろうか?
それが、これからの我々に託された使命だと感じています。
パレスチナの写真展を開催しよう!
アースキャラバンでは、ガザやビリン村在住の写真家ハイサム・ハーティブさんの写真の貸出しを行っています。
ガザの現状を伝える写真展は、多くの人々に感動と強い想いをもたらしています。
あなたの街でも、ぜひ写真展を開催してみませんか?
パレスチナの現状を広く知ってもらうため、そして世界中の人々の心に希望を届けるために、皆さんのご協力をお願いいたします。
詳細はNPO法人アースキャラバンのホームページをご覧ください。
パレスチナの写真展を開催しませんか?
参考映像/ 制作:アースキャラバン 監督:鈴木聡
〇刑務所に入った天使たち
兵役を拒否したイスラエル少女と兵士を叩いたパレスチナ少女
刑務所に入った天使たち
〇BE FREE ! 〜原爆の残り火をパレスチナへ〜
今も燃え続けている広島に落とされた原爆の残り火。これを携えて日本、ヨーロッパ、中東を巡礼して明らかになったことは!?
BE FREE ! ~原爆の残り火を、パレスチナへ~ アースキャラバン2015(日本語版 / 93分)
写真展、来場者の感想
・中国生まれ、アメリカ育ちの留学生です。この写真展をみて、すごく衝撃を受けた。
平和のために、アメリカ人と中国の友人たちも発信して、軍備の情報を拡散します。
ありがとうございました。
・子どもの笑顔が、あまりにもかわいいので、よけいに胸がつまります。
子どもは、どこでも楽しんだりして暮らすもので、写真をみていてウルっとしてしまう。
みんな、こころの中では、軍備がなくなってほしいと思っているのでは?
・写真を通じて伝わるメッセージの奥深さに、大変驚かされました。
・子どもの笑顔に心惹かれます。この子たちの未来を失くしてしまういまの状態が、一日もはやく終息することを願うばかりです。